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Amazon.co.jp： カスタマーレビュー: 国境の南、太陽の西 (講談社文庫)

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幼い 5%     切ない 7%     深い 11%     濃い 4%     無い 9%     ほしい 4%     長い 9%     良い 21%     多い 14%     寂しい 4%     すごい 7%     読み返す 14%     経る 5%     埋める 5%     聴く 8%     問いかける 4%     めく 4%     浸る 4%     読む 64%     向き合う 4%     及ぶ 5%     もてる 5%     もう一度 8%     そういった 4%     決して 8%     実に 5%     かつて 5%     最も 7%     なにか 4%     そういう 16%     一度 8%     どうして 4%     改めて 5%    

  • Total Integration
    • 0私は12年前の発売と同時に読み、カフカと「スプートニクの恋人」は30代以上 になってから大変楽しんで読めました そのときは，失敗作なのではないかと 思いま した主人公 の気持 ちは全く理解 できなかったから しかし，１０年以 上経って，読み返して みると，印象 は全く異なっていました今は，どなたかも書かれ ていましたが，ノルウェ ーの森を遙かにしのぐラブストー リーテリングの巧みさといえると思いま すただ，単なるラブストー リーにとの傑作 どまらないところが村上 春樹 さんの特徴だと思いま す人生 の暗く，苦しい面を，はっきりととらえてただうなづいて，恐ろしいほどです再読 してから後，何度 も読み返しましたそのたびに発見があり，小説 としての魅力を感じる 一方 ，その表現 の深さに，たじろいでしまいます通常の小説 を読む ときとは，異なる 経験 ですまた１０年後に読む としたら，さらに深い 理解 ができるかも知れませんあくまでも，わたし個人の感想 に自信がもてない・・・」という妙な感覚 が あるのですが，一度 読まれて，あまり感心しなかった方も，そこで結論を出してしまわずに，何年かしてから，再び読み始めると、吸いこまれる…なんてことを強くお勧めします

  • 0025   主人公 はどうしようもなくそれを 求 めてしまう 終 わり 方 で 、 決定的 に 人 を （ 自分 も ） 傷 つけることを 繰 り 返 していきます
    • 002   主人公 はどうしようもなくそれを 求 めてしまう 中 で 、 決定的 に 人 を （ 自分 も ） 傷 つけることを 繰 り 返 していきます
    • 045   そのときになればもっと 主人公 やそれを 取 り 巻 く 情景 が 理解 できるかもしれない と 思 ったからです

  • 0026   自分 の 中 にあるその 空虚 を 埋 めようとし 続 ける 作業 が 、 人生 だと 言 える 部分 もあるでしょう
    • 026   そんな 気持 ちを 熱 く 、 哀 しく 、 虚 しさをかんじさせながら 淡々 と 描 く 作品 です

  • 002   見 る この 小説 の テーマ は 不倫 ではなく 、 欠落 感 ・ 喪失 感 ・ 幻想性 にあると 思 います

    • 003   このような 、 何気 ない 言葉 から 資本主義 を 軒下 から 支 える 恋愛 観 や 結婚 制度 、 性欲 の 洗練化 といった システム と 、 人間 にもとより 備 わっていた 心象 の カオス との 弁証法 が 心地良 い 密度 で 持 って 僕 らの 価値観 を 刺激 してくれるのです

      • 003   そしてやはり 村上 春樹 の 恋愛 小説 の 根底 にあるのは 高度資本主義 の 構造 ＝ システム の 矛盾 を 内側 から 掘 り 崩 す 攻 めの 姿勢 ですね

        • 003   一見 ヤワ に 見 える 文体 だが その 裏 に 見 え 隠 れするのは 、 確固 とした システム への 闘争心 です

          • 004   空虚 と 怠惰 は 消 えることはないけど 、 空白 の 世界 で 生 きていない 以上 、 目 の 前 にあるものをこぼさないように 掴 んでいくしかない

            • 006   幼 き 頃 の 寂 しい 自分 とは 違 う 、 不満 のない 人生 を 手 に 入 れた 主人公 だが 、 その 日常 生活 にも 次第 に 飼 いならされていき 、 自分 という 存在 を 見失 いはじめていたのだろう

              • 007   それだけれども 僕 には 、 人生 の 自分 ( 30 代 ) に 一番 いい タイミング でこの 本 に 出会 えた 気 がする
                • 041   それだけではないでしょうけれど 、 今 の 自分 ( 30 代 ) に 一番 呼応 するのがそこの 部分

              • 007   それはある 面 では 女々 しいと 言 われたり 、 卑怯 とも 思 われるような 選択 と 逡巡 の 連続 だ
                • 031   視野 が 狭 いのか 、 つい 自分 にとって 卑近 な 例 に 置 き 換 えてしまいました

              • 007   そんな 苦悩 を 一度 でも 感 じたことのある 人 になら 、 間違 いなく 薦 めることができる 、 そんな 良書 だと 思 う

                • 008   『 ねじまき 鳥 クロニクル 』 は シニカル な 村上 ワールド の 、 そして 『 国境 の 南 、 太陽 の 西 』 は 村上 ラヴ・ストー リー の 最高傑作 だからだ

                  • 008   もう 一度 断言 するが 『 国境 の 南 、 太陽 の 西 』 は 村上 ラヴ・ストー リー の 最高傑作 だ

                    • 008   ジャズ の 旨味 が 随所 に 効 き 、 プリンストン の 地 の 天啓 がしみた 素晴 らしい 文体 が 過去 ・ 現在 に 出会 う 女性 達 を 見事 に 描 ききる
                      • 035   そういう 時期 にさしかかった 男女 が 、 この 小説 の 旨味 をいちばんに 味 わえるものなのかもしれない

                    • 008   スコット・フィッツジェラルド に 幾多 の 天啓 を 与 えた プリンストン の 地 は 、 スコット・フィッツジェラルド を 敬愛 する 氏 にも 驚 くべき 天啓 をもたらした

                      • 009   読者 の 体験 の 中 に 突 き 刺 さりながら 新 たな 世界 を 提示 するといった 著者 ならではの 手法 がちりばめられた 村上 春樹 の 傑作 だと 思 う

                        • 010   本文中 にもあるように 「 国境 の 南 、 太陽 の 西 」 は ヒステリアシベリアナ って 心 （ 脳 ） の 病 を 比喩 したしたもので 、 喪失 をうたったものだった

                          • 015   言 ってみれば 明治時代 の 文豪 、 夏目漱石 の 説 いた 「 皮相上滑 りの 開花 」 の 現代 版 が 、 この 『 国境 の 南 、 太陽 の 西 』 の 作品 である

                            • 017   bsp ; この 作品 はここ 四年 くらい 年 に 一度 通読 しているんですが 何度読 んでも 、 話 がどういう 風 に 展開 していって 、 どういう 風 に 落 ち 着 いていくのかを 知 っていたとしても あるいは 何度 同 じ エピソード を 追 っても 飽 きがきません
                              • 009   そして 今 、 もう 一度 読 み 返 し 、 小説 から 受 ける 心象 が 全 く 変 わっている 事 に 驚 いた

                            • 018   一人 っ 子 が 感 じる 寂 しさ 、 孤独 感 を 抱 き 続 けてきた 「 僕 」 がふとしたきっかけで 昔好 きだった 女性 に 対 する 恐怖 、 それでいて 、 孤独 であることになれてしまっている 現実 、 それは 、 兄弟 がいる 人 には 理解 できな いものなのかもしれない
                              • 018   一人 っ 子 が 感 じる 寂 しさ 、 孤独 に 対 する 恐怖 、 それでいて 、 孤独 であることになれてしまっている 現実 、 それは 、 兄弟 がいる 人 には 理解 できな いものなのかもしれない
                              • 020   一人 っ 子 であることに 起因 して 、 幼 い 頃 から 孤独 感 を 抱 き 続 けてきた 「 僕 」 がふとしたきっかけで 昔好 きだった 女性 に 再会 し 、 恋 に 落 ちる 物語

                            • 019   ~ 三十四 になるが 、 去年 の 十月 まで 村上 春樹 を 読 んだことがなかった 、 元々 メジャー 嫌 いと 、 写真 で 見 る 村上 春樹 に 興味 が 持 てなかったからだ

                              • 019   この 本 からは 発売当時 不評 で 「 ５ 年後 か 10 年後 にまた 読 んで 欲 しい 」 と 作者 はいったらしいがこの 時期 に 読 めた オレ は 幸 せ 者 だ 、 オレ にとっての 春樹 ナンバーワン だ
                                • 019   この 本 は 発売当時 不評 で 「 ５ 年後 か 10 年後 にまた 読 んで 欲 しい 」 と 作者 はいったらしいがこの 時期 に 読 めた オレ は 幸 せ 者 だ 、 オレ にとっての 春樹 ナンバーワン だ

                              • 020   主人公 は イズミ や 有紀子 といった 現実 の 女性 たちと 生活 をおくる 一方 で 、 対立 する 存在 である 島本 さんに 徐々 に 惹 かれていく

                                • 020   「 僕 」 が 現実 の 日常 のなかで 追 い 求 めてきた 純粋性 ・ 絶対的 な 夢 ・ 憧憬 、 そういった ものが 不思議 で 魅力的 な 「 島本 さん 」 という 一人 の 女性 に 象徴 されている

                                  • 021   あくまでも ， わたし 個人 の 感想 ですが ， 一度 読 まれて ， あまり 感心 しなかった 方 も ， そこで 結論 を 出 してしまわずに ， 何年 かしてから ， 再 び 読 まれることを 強 くお 勧 めします
                                    • 021   自分 もそれなりに 時 を 過 ごし 、 再度読 み 直 したとき 、 共感 の 高 さに 自分 自身 も 驚 いてしまったのです

                                  • 021   ただ 、 大好 きな 村上 春樹 が 年 をとって 、 青山 や 外車 が 出 てくるほど 豊 かになったんだな

                                    • 021   まず 「 自分 でないものになる 」 ＝ 社会的地位 を 得 る 、 そして 今度 は 「 自分 になる 」 ＝ 内面 の 欠落 の 探求 、 という 段階 へと 進 んだのでしょうか
                                      • 002   やはりそれは 、 人間 の 誰 しもが 「 欠落 感 」 「 喪失 感 」 を 抱 えて 生 きているからだと 思 います
                                      • 031   まず 「 自分 でないものになる 」 ＝ 社会的地位 を 得 る 、 そして 今度 は 「 自分 になる 」 ＝ 内面 の 欠落 の 探求 、 という 段階 へと 進 んだのでしょうか

                                    • 021   売当時 の ９０ 年代 、 喪失 ということに 実感値 をもてず 、 理解 に 苦 しんだ 覚 えがあります

                                      • 022   読者 をどんどん 物語 の 中 に 引 き 込 んでいく 手法 や 心理描写 は 見事 である

                                        • 027   本書 は 、 きっと 作者 の 村上 さんの 実体験 ・ 実感 が 小説 的 に 変奏 されている のだと 感 じられました

                                          • 027   こうまとめてしまうと 、 つまらない 感 じですが 、 実作 はもちろんもっと 余 白 に 満 ちていて 、 もちろんこんな 拙 い 要約 からは 漏 れてしまう 広 がりを 持 っています

                                            • 027   桜庭一樹 『 私 の 男 』 （ 文藝春秋 ２００７ 年 ） を 読 んでいて 、 本書 の 存在 を 思 い 出 した

                                              • 028   今読 み 返 してみて 、 主人公 ハジメ と 同 じ 年代 に 差 しかかったからこそ 、 感情 移入 できる 部分 が 大 きいのは 事実 だ
                                                • 060   しかし 、 あんまり 感情 移入 しないで 、 距離 を 保 って 読 むほうがいいかな ？ と 思 います

                                              • 029   本作 は 、 主人公 ハジメ と 、 小学 校時代 の 同級生 で ３６ 歳 になってから ２０ 年以 上 ぶりに 再会 した 島本 さんとの 関係 を 通 じて 、 恋愛 の 持 つ 切 なさ 、 はかなさを 十二分 に 表現 した 作品 です
                                                • 066   実業家 としての 地位 も 手 に 入 れ 、 最愛 の 妻 と 二人 の 娘 と 絵 に 描 いたような 生活 をおくる ハジメ

                                              • 029   」 だったはずの 島本 サン との 遅 すぎた 再開 を 果 たして 僕 も 知 らず 知 らずのうちに 、 その 間違 いの 中 に 少 しずつ 呑 み 込 まれていっている
                                                • 029   そして 僕 も 知 らず 知 らずのうちに 、 その 間違 いの 中 に 少 しずつ 呑 み 込 まれていっている

                                              • 029   私 は 、 「 ダンス ・ダンス ・ダンス 」 だけは 読 んでいないのだけれど 、 本作 は 、 私 が 読 んだ 長編作品 の 中 で 最 も 甘 ったるく 、 自分 の 中 の 愛欲 を 刺激 される 作品 でした

                                                • 031   「 自分 でないものになろうとした 」 そんな 生 き 方 を 重 ねてきた 彼 が 、 行 き 詰 まりを 感 じた 時

                                                  • 031   具体的 には 、 イズミ さんと 島本 さんですが 、 その 二人 に 投影 していた 「 選 ばなかった・ 見 てこなかった 、 自分 の 内部 の カケラ 」 を 、 自分 のものとして 、 再認識 ・ 再検討 ・ 棚 おろし させられたのが 、 二人 との 再会 ・ 邂逅 のように 見 えました

                                                    • 034   共感 とは 、 自分 に 同 じような 経験 があったり 、 又 はそこまでに 至 らなくても 、 そのような 別 の 道 に 行 ってしまいそうだった 経験 です
                                                      • 034   この 作品 の 評価 は 、 このような 恋 に 共感 できるか 、 という 一点 に 集約 されるのではないかと 思 います

                                                    • 035   性差 のために 味 わえないのではないかと 思 ってきた 小説 はいくらもあったけれど 、 本書 はなぜだか 深 くゆるやかに 心 に 浸 みてくる

                                                      • 036   村上 春樹 を 読 んでいると 、 感情 の ヒダ を 、 逆 なでしているのか 、 癒 しているのかわからなくなる

                                                        • 037   購入前気 になっていた 文章 ですが 実際 のところ 、 一文一文 はさっぱりとしていて 余計 な 付属品 がなく 、 単純 に 読 み 進 めているだけで 面白 味 がありました

                                                          • 039   結末 は 本書 に 譲 るが 、 大切 な 局面 での 人生 の 綱渡 りの 在 り 方 を 考 える

                                                            • 039   三島由紀夫 が 芸能人 なら 、 村上 春樹 の 最近 の 作品 も 読 んでいるが 山 は 越 えたようだ ~ ~ 、 そして 山 を 登 ることは 二度 とないだろう 、 でもそれが 刹那 という 芸術表現 だと 思 う
                                                              • 019   春樹 の 最近 の 作品 も 読 んでいるが 山 は 越 えたようだ ~ ~ 、 そして 山 を 登 ることは 二度 とないだろう 、 でもそれが 刹那 という 芸術表現 だと 思 う
                                                              • 039   私 は 、 この 「 国境 の 南 、 太陽 の 西 」 が 村上 春樹 作品 の 中 で 一番 好 きだ

                                                            • 039   私 には 主人公 のように 、 過去 に 置 き 去 りにしたか 封 じ 込 めてきた 思 いや 切 なさというものはない
                                                              • 039   本書 主人公 「 はじめ 」 は 経営者 として 成功 をし 、 妻子 もあり 幸 せな 部類 に 属 す 生活 をしている

                                                            • 040   しかし 、 村上 春樹 作品 の 良 いところは 、 そうであっても 決 して 「 自分 には 同情 しない 」 ことである
                                                              • 071   村上 春樹 作品 としては 珍 しく 、 一人 の 少年 が 大人 になるまでの 長 い 期間 を 書 いている

                                                            • 041   ですが 、 羊三部作 、 「 ノルウェ ー の 森 」 は 中学時代 に 読 み 、 カフカ と 「 スプートニク の 恋人 」 は 30 代 になってから 大変楽 しんで 読 めました
                                                              • 070   「 ノルウェ ー の 森 」 に 次 いで 、 正面 きって 恋 を テーマ にしてます

                                                            • 041   今 はこういう 人生 を 送 っているけれども 、 本当 は ○ ○ していたかも 知 れない 、 という 幻想 を 絶 ち 切 る = 島本 さんと 決別 し 家庭 に 戻 る 、 なのかな 、 と
                                                              • 066   12 歳 で 通 う 中学 が 離 れて 以降 、 心残 りはあっても 、 一度 も 顔 を 合 わすことがなかった ハジメ と 島本 さん

                                                            • 041   最高傑作 との 呼 び 声高 い 「 ねじ 鳥 」 は 途中 で 挫折 したので 、 偉 そうなことは 言 えません

                                                              • 045   私 ははじめこの 本 を 、 ノルウェ イ の 森 タイプ の 青春恋愛 小説 として 読 んでいました

                                                                • 046   - レビュー をすべて 見 る 最初読 んだときは 、 「 ノルウェ イ の 悪 さ 」 の ダメ な バージョン 、 という 印象 しか 持 ちませんでした
                                                                  • 046   - レビュー をすべて 見 る 最初読 んだときは 、 「 ノルウェ イ の 森 」 の ダメ な バージョン 、 という 印象 しか 持 ちませんでした

                                                                • 047   設定 、 ストー リー も どこかで 聞 いた 事 があるような デジャヴュ を 覚 えてしまい 村上 であれば もう 少 し 「 ひねり 」 であるとか 「 奇妙 な 味付 け 」 であるとかが 出来 たような 気 もするのだ
                                                                  • 047   レビュー をすべて 見 る 私 が 村上 作品 にはまったのはこの 本 を 読 んでからです
                                                                  • 049   設定 、 ストー リー も どこかで 聞 いた 事 があるような デジャヴュ を 覚 えてしまい 村上 であれば もう 少 し 「 ひねり 」 であるとか 「 奇妙 な 味付 け 」 であるとかが 出来 たような 気 もするのだ

                                                                • 047   多分読 む 時期 によって 感 じ 方 も 違 うんでしょうが 、 村上 春樹 さんの 作品 は 、 好 きなのか 好 きでないのかよく 分 からは 、 なかなか 抜 け 出 せないという 本 は 、 春樹 作品 の 中 でも 私 がもっとも 気 に 中途半端 な 捉 え 方 では 一番 現実 にありがちな 感 じで 最後 の 結末 もすごく 現実 的 にまとまって 、 冷 たく 暗 い 感 じ 、 毎日 の 惰性 の ループ からは 、 なかなか 抜 け 出 せないという 事 がとても リアル に 感 じられました
                                                                  • 023   この 「 国境 の 南 、 太陽 の 西 」 という 本 は 、 春樹 作品 の 中 でも 私 がもっとも 気 に 入 っているものの 一 つである
                                                                  • 047   多分読 む 時期 によって 感 じ 方 も 違 うんでしょうが 、 村上 春樹 さんの 作品 の 中 では 一番 現実 にありがちな 感 じで 最後 の 結末 もすごく 現実 的 にまとまって 、 冷 たく 暗 い 感 じ 、 毎日 の 惰性 の ループ からは 、 なかなか 抜 け 出 せないという 事 がとても リアル に 感 じられました

                                                                • 048   「 吸引力 」 を 感 じつつ 、 節度 ある 行動 をとる 事 が 出来 る オトナ でありたい 、 と 感 じました

                                                                  • 048   が 、 恐 らく 40 才前 ぐらいに 過去 の 思 い 通 じた 事 のある 人物 との 邂逅 により （ 人 により 大 きさは 異 なるであろうが ） 「 吸引力 」 を 感 じない 人 は 少数派 ではないだろうか ？ 出版 された 当時 には サラリ とした 印象 で 、 すぐに 薄 れたが 、 歳 を 取 って 読 み 返 しその 評価 ががらりと 変 わった

                                                                    • 048   逆 らえないから 流 れに 任 せてしまった 、 は 小説 としては 必要 かもしれません が 、 現実 にはちょっとね
                                                                      • 022   人間 は 、 自分 を 引 き 付 ける 目 に 見 えない 力 に 逆 らうことはできないのである

                                                                    • 051   セックス と 夢 と 死 は 連鎖 しているが 、 男 にとっては 、 sex-DREAM-death だが 、 女 にとっては SEX - ( dream ) - DEATH なのだ

                                                                      • 051   いい 作品 というものは 、 テレビ のように 映像 は 見 えないが 、 目 の 前 で 物語 が 再現 されるような 錯覚 に 陥 りますが 、 これもその 域 の 作品 です
                                                                        • 061   いい 作品 というものは 、 テレビ のように 映像 は 見 えないが 、 目 の 前 で 物語 が 再現 されるような 錯覚 に 陥 りますが 、 これもその 域 の 作品 です

                                                                      • 051   て 見 る 幾分不協和音的 で 、 不思議 な 統一感 を 持 ったこの 小説 の 主題 は 、 「 夢 を 追 いたい 男 、 夢 は 嫌 いな 女 」 といったところだ

                                                                        • 051   エピローグ は 、 ドラマチック な 結末 を 期待 する 読者 に 肩透 かしを 喰 らわせるかもしれない が 、 当然 の 帰結 といってもよい 幕引 きだ

                                                                          • 051   女 の リアリズム に 男 の ナイーヴ な 夢 が 敗北 を 喫 する The Same Old Story …

                                                                            • 051   女 は 、 現実 から 逃 れて 夢 を 見続 けるといった 曖昧 な 糸 の 切 れた 凧 みたいな 感覚 が 大嫌 いなのだ

                                                                              • 052   人間 の 記憶 、 美 しいよりもせつない 記憶 や 思 い 出 はいつまでもその 人 の 中 で 存在 をやめないと 思 う
                                                                                • 052   みなさんもぜひ 本書 を 読 んでご 自身 にもある 深 い 部分 に 留 まるせつない 記憶 を 感 じてほしい です

                                                                              • 053   普通 の 作家 がこういう 小説 を 書 いたら 、 おそらく 陳腐 な メロドラマ になってしまうのだろうが 、 村上 氏 お 得意 の 解釈 に 悩 む キーワード や フレーズ が 巧 みに 仕掛 けられ 、 秀逸 な 芸術作品 として 仕上 げられている

                                                                                • 057   をすべて 見 る この 小説 は 、 いわゆるひとつのよくある フィクション 的 な ” 不倫 小説 ” で セックス したいー 、 みたいな クソ で ダサダサ な 本能 めいたもの 、 でも 書 きたかったのか ？ およそ ” ハルキスト ” ならば 、 別名 で 書 いて 欲 しい 作品 である
                                                                                  • 068   不倫 というありふれた テーマ で 、 これだけ 読 ませるのは 、 作者 の 力量 がかなりすごい 事 を 示 している

                                                                                • 058   ｅｔｃ ・・・ でも 、 そんな 島本 さんに 魅了 された 主人公 は 、 最後 の 最後 まで 「 島本 さん 」 に 振 り 回 されて 、 意味 を 得 ないまま 現実 世界 に 引 き 戻 されてしまう

                                                                                  • 059   最後 の シーン は 一 ページ 一 ページ が 多 く 子供 にはとても 意味 深 く 、 島本 さんの 「 全 てを 取 る 」 ということの 実現理想 にもっていかれた
                                                                                    • 019   最後 の 方 は 一 ページ 一 ページ がとても 意味 深 く 、 島本 さんの 「 全 てを 取 る 」 ということの 実現理想 にもっていかれた
                                                                                    • 059   島本 さんとの ＳＥＸ の シーン は 凄 く 刺激 的 な 描写 が 多 く 子供 にはとても 読 んでほしくない 作品

                                                                                  • 059   しかも 妻子 がありながら 、 さらに 島本 さんという 高潔 な 熟女 にまで 手 を 出 す 主人公 の 。
                                                                                    寂無人 モテ 男 ブリ に 世 の モテナイ 君 が 嫉妬 すること 必死 でしょう
                                                                                    • 059   しかも 妻子 がありながら 、 さらに 島本 さんという 高潔 な 熟女 にまで 手 を 出 す 主人公 の 。寂無人 モテ 男 ブリ に 世 の モテナイ 君 が 嫉妬 すること 必死 でしょう

                                                                                  • 059   ュー をすべて 見 る この 時代 、 地方 から 上京 し 、 この 主人公 のような 華麗 な 東京生活 を 満喫 できるまでに 至 る 者 がどれだけいるだろうか ？ そういう 意味 では ルサンチマン の 恰好 の 餌食 になりかねない 危険極 まりない 作品 です

                                                                                    • 064   この 、 特別 な 既得権益 をもつ 彼 らにとって 、 世界 は 流動的 に 変容 し 適応不可能 なものであったとしても 、 日常 のもつ 残虐性 みたいなものを 突破 できる ” 力 ” が 内包 されていると 確信 する

                                                                                      • 065   で 、 二人 が 織 り 成 す 会話 も 大人 っぽくて 、 というより 、 そういう 風 にしか 餓鬼 な 僕 には 理解 しがたく 、 途中 で 何度 かついていけない シーン に 出 くわしました
                                                                                        • 065   で 、 二人 が 織 り 成 す 会話 も 大人 っぽくて 、 というか 餓鬼 な 僕 には 理解 しがたく 、 途中 で 何度 かついていけない シーン に 出 くわしました

                                                                                      • 066   ハジメ はそれなりの 学生 生活 を 送 り 、 教科書出版会社 で サラリーマン として 働 く

                                                                                        • 066   ただひとつ 、 村上 作品 を 通 して 流 れている 「 やっぱり 、 村上 さん 」 と 死 」 という テーマ をもっとも 濃厚 に 感 じることが 出来 る 作品
                                                                                          • 066   ただひとつ 、 村上 作品 を 通 して 流 れている 「 生 と 死 」 という テーマ をもっとも 濃厚 に 感 じることが 出来 る 作品

                                                                                        • 067   一番 茶 で 物凄 く 濃 いお 茶 が 「 ねじまき 鳥 」 で 、 出 がらしと 言 えどそこそこ 美味 いお 茶 が 「 国境 の 南 」
                                                                                          • 008   ひとつが 『 ねじまき 鳥 クロニクル 』 そしてもうひとつがこの 『 国境 の 南 、 太陽 の 西 』 である

                                                                                        • 067   でも 初 めて 村上 春樹 を 読 むのであれば 同 じ 中編小説 でも デビュー 作 の 「 風 の 歌 を 聴 け 」 と 「 1973 年 の ピンボール 」 をお 勧 めします

                                                                                          • 067   近現代 劇 の 中 に 織 り 込 む ファンタジー と 物語 の 結末 に 向 けて 収束 する 加速感 こそ 村上 春樹 の 真骨頂 だと 私 は 思 うのですがこの 作品 にもそういった 氏 の 血流 が 伺 えます

                                                                                            • 068   村上 春樹 の 代表作 を 教 えてくださいというと 、 それは 「 ノルウェ ー の 森 」 だったり 、 「 海辺 の カフカ 」 だったりするのだけれども 、 これは 目立 たないけど 名作 だと 思 う
                                                                                              • 020   村上 春樹 の 作品 群 のなかでは 中編小説 といったところで 、 たとえば 「 ねじまき 鳥 クロニクル 」 ほどの 重厚 さや 完成度 はないかもしれない

                                                                                            • 069   過去 を 共有 した 人 （ そういう 感情 を 抱 かしてくれた 人 ） 島本 さんとの 再会 した 時 に 、 その 変化 をどう 感 じるのか ？ 過去 は 過去 とわりきれるのか 、 それとも 逆 に 現在 の 生活 への 空虚 感 、 喪失 感 を 抱 くのか ？ 主人公 は 、 過去 を 共有 した 人 と 再会 することにより 、 現在 の 生活 から 別 の 世界 に 踏 み 込 んでいく
                                                                                              • 002   しかし 、 かつて 自分 に 全 てを 与 えてくれた 人 （ そういう 感情 を 抱 かしてくれた 人 ） 島本 さんとの 再会 により 、 隠 れていた 空虚 や 喪失 が 動 き 出 し 、 主人公 は 彼女 の 中 に 「 本来 あるべき 自分 」 を 見出 していきます
                                                                                              • 027   それに 対 し 、 こちら 『 国境 の 南 、 太陽 の 西 』 は 、 主人公 の 僕 と 島本 さんの 関係 は 、 決 して 縦 に 深 まっていく わけではない

                                                                                            • 069   そこで 感 じる 幻想感 、 浮遊感 は 、 現実 の 世界 にある 空虚 感 を 埋 めるものであり 、 奥行 きのある 会話 とともに 、 変 わらない 、 変 えようがない 過去 への 郷愁 を 誘 う

                                                                                              • 069   まだ 人生 経験 が 浅 かった 思春期 の 頃 は 刺激 的 で 、 感覚 的 に 時間 が 長 く 感 じた 恋愛 も 一通 り 人生 経験 を 積 み 年齢 を 重 ねると 、 慣 れのせいか 当初覚 えた 心 の 躍動 、 感動 を 覚 えなくなってしまう
                                                                                                研究 開発