- 包丁一本 ブルトレ仁義 (1)
、採用になった ニッポン 人・脈・記心の鉄路②朝日新聞掲載より抜粋 車輪がレールをたたく規則正しい音とともに、ブルートレイン(客車寝台特急)「富士・はやぶさ」は右カーブにさしかかった外は闇時折、踏切の点滅が窓をかすめるだけ 「今、宇部の手前ですね」 座席に座ったまま、宇都。照信 (うつのみやてるのぶ) (59)は言った外を見ずに、耳を澄ます「このあたりはs 字カーブが多いんですまた曲がりますよ」しばらくして、宇部駅の看板が走り過ぎた 毎日、「富士」は大分、「はやぶさ」は熊本を出発、門司で連結されて東京へ向かうまだ新幹線がなく、航空機は高根の花だった時代、人々はこの列車で東京を目指した宇都宮はブルトレの食堂車の調理場に約20年、立った外を見なくても、どこを走っているか分かる しかし、「富
- 包丁1本 ブルトレ仁義 (2)
ームにたたずんだ ニッポン 人・脈・記心の鉄路②朝日新聞掲載より抜粋
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