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ねじめ正一(第101回 平成1年/1989年上半期受賞) 暴力的詩人から人情派小説家への転身。計算なのか、はたまた天然なのか。
(引用者中略) そもそも、ねじめの「同人制解体までのゆくたて」という文章 (引用者注:『現代批評』5号に掲載) が多少スキャンダラスであるというので、そうした文章を書いたねじめ自身に対して陰に隠れて眉をひそめてみせる微温的な人々も多いと聞くし、また、旧同人やそのボスたちはねじめの文章を無視して、ガセネタを流すことで自己保身をしておけば事足りると、全く弱者にふさわしく思い込んでいるらしい様子だから、この際ねじめが所持している彼らの卑しさ丸出しの私信(とりわけ卑しいのが岡庭昇の手紙)なども公表して、面白おかしく彼らとの消耗戦をやってみるのも一興ではあろう
有馬頼義(第31回昭和29年/1954年上半期受賞)「昔は直木賞をとっても注文ひとつ来なかった」伝説は、どこまでほんとうか?
(引用者中略) しかし、僕は古い
【横道世之介】吉田修一の最高傑作(個人的に)
(ただし、携帯とかネットとかが当たり前の世代からみると古いんだろうと思うが) のんびりしていて、欲が無く、人のいい純朴な青年である世之介
夏目漱石賞 誰が言ったか「1回きりで終わった賞」。……しかし、それでは済まない男が一人。
(引用者中略) 終戦により内地引き揚げ、二十二年より金園社、主婦の友社に勤務した
鷲尾洋三(『文藝春秋』編集長、日本文学振興会常務理事)「出版社のための直木賞」の選考会をどう司会進行するか、礎を築く。
(引用者中略) その候補作が気に入らなければ、面長で額の禿げ上った顔を横に振るか、「だめ」とたった一。洩らすだけであった
佐佐木茂索(文藝春秋社専務→文藝春秋新社社長)気まぐれな親分が言い出したタワゴトを真に受けて、ほんとに直木賞をつくってしまった人。
(引用者中略) 細かい点ではちょっと尻ぬけなことをやりましたね
車谷長吉(第119回平成10年/1998年上半期受賞)文学賞への執念はからだに沁みついているので、文学賞のことを頭で考える必要なし。
(引用者中略) 作品の内容から判断すれば本来は芥川賞であるが、原稿枚数が長いので、芥川賞から直木賞に回された例として、過去に井伏鱒二「ジョン萬次郎漂流記」、梅崎春生「ボロ家の春秋」がある
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