- 宇野浩二芥川龍之介二十二~(1)
極度の神経衰弱(というより、殆んど精神病)にかかっていた芥川には、このような事件は、精神的にも、物質的にも、大変な打撃であった
- 宇野浩二芥川龍之介二十一~(1)
大正十四年の二月二十一日に、芥川が、清水昌彦[註―中学の同窓]に宛てた手紙の中に、「僕は、胃を患ひ、腸を患ひ、神経衰弱を患ひ、悪い所だらけで暮らしてゐる、」という文句がある
- 宇野浩二芥川龍之介二十一~(5)
大正十五年の九月の初め頃、鵠沼の寓居で、極度の神経衰弱(というより、精神病)にかかりながら、頭脳は冴え切っていた芥川が、いきなり、「僕の母は狂人だつた、」と、書き出すのに、書きはじめるまでに、いかに苦しい思いをしたであろうか
- 宇野浩二芥川龍之介二十一~(2)
先きに「殆んど同じような文句」と書いたのは、これらの葉書の中にあるように、親戚に、「とりこみ」「厄介な事」「不幸」が起こった事と、そのために「東奔西走中」という事と、神経衰弱がなおらない事と、――この三つである
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