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力なき者が力強き者を制する「日本的勝負」の理想(1)・・・・山折哲雄
う気がするんですね 「
哀しみ」を語りつぐ日本人斉藤孝・山折哲雄著php研究所本体1300円より抜粋
おそらく日本人には、一対一の対決というのを好む傾向があると思うんですね集団的な戦争、集団的な戦いということが存在しなかったというわけではもちろんないのだけれども、とちらかというと一対一の対決に血が騒ぐタイプが多いたとえば故・黒澤明監督の映画『用心棒』・・・・・ この作品のストーリーはご存じのとおり、三船敏郎扮する浪人・桑畑三十郎が、清兵衛一家と丑寅一味という、二組のヤクザが対立する宿場町を訪れたところから始まりますそして、三十郎はその二組を巧みに戦わせ、町の大掃除をしようとする 彼が対決するのは、仲代達也扮する丑寅一味の親分の弟・卯之助 最後の決戦の日、三十郎は出刃包丁を手にして、ピストルを持つ卯之助に挑む二人の戦いは、五十メートルぐらい離れたところで睨み合うところから始まります しかしどう考えても、出刃包丁とピストルでは、はじめからピストルのほうが優勢ですねところが三十郎は、卯之助と睨み合いながら、じり、じりと間合いを詰めていく相手にピストルの引き金をひく隙を与えないよう、緊迫した空気を高めながらにじり寄っていく そうなると、卯之助もその緊張感に引きずられて隙が見出せない、金縛りにあったように退くに退けなくなってしまうその心理戦をうまく利用して三十郎はぎりぎりの間合いにまで近づき、一気に卯之助の懐に飛び込んで彼を倒す 『用心棒』は、出刃包丁がピストルを制するというみごとなストーリー展開で唸らせるいうなれば、短刀の文化とピストルの文化の違いというものを前提にして、短刀の文化のほうに軍配を上げているというわけです それに対して、アメリカの西部劇というのは、二人の主人公が決闘をするときに、だいたいのところ双方とも同じ条件のもとにピストルを同時に撃ち合うわけですねそして腕と運に勝るほうが勝ち残るこれはまさに、お互いに平等の条件を設定して行われる格闘技だといっていい でも日本の時代劇の場合、やはり弱い存在、あるいは力なき者が力強き者を倒すプロセスを喜ぶというところがありますね相撲でも柔道でも、体の小さい選手が、体の大きな選手を倒すところに、われわれは喜びを感じる 思うに、黒澤監督は『用心棒』で、こうした二つの文化の型を対決させつつ、それとなく日本文化の優位性を主張したのではないかという気がするんですね 「哀しみ」を語りつぐ日本人斉藤孝・山折哲雄著php研究所本体1300円より抜粋
力なき者が力強き者を制する「日本的勝負」の理想(2)・・・・山折哲雄
ているのですが・・・・ 「
哀しみ」を語りつぐ日本人斉藤孝・山折哲雄著php研究所本体1300円より抜粋
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