- 幽閉、若しくは彷徨 百四十七
――そのお前が何故に基督の磔刑像に拘るのかね?
――何ね、基督教が遣り切れないのが、後年じっくりと読んだ『ヨブ記』であったり、『新約聖書』であったり、其処に私は何の救ひも見出せず、途方に暮れるばかりだったからさ
――それは逆ぢゃないかね?『ヨブ記』にしろ、『新約聖書』にしろ、其処には《神》の救ひが書き記されてゐる筈だがね?
――へっ、それはお前の意見ぢゃないだらう?当たり障りがない《他》の意見に過ぎない
- 雑談 十
――だって、《世界》がそもそも非論理的だらう?
――しかし、其処に法則があるのもまた事実だらう?
――へっ、論理的なる《世界》なんぞ糞喰らへだ
- 幽閉、若しくは彷徨 百十三
――つまり、それによって歴史が創ら れるからか、へっ
|