- 菓子の思い出、福の味
「はいはい、今度は、雪ちゃんの魂ね」雪を抱っこして、
たましい?
「むしゃむしゃむしゃ…食べちゃった」
- だから、嫌いなんだ
「はじめて…ね、“ありがと…”」
礼なら、ガキが生まれてからに…、菖蒲?おい、どうしッ!?な、なんだ…こりゃ?
「…破…水し…、」
はすい…?何だそりゃ…、菖蒲ぇッ
- おたべ、おたべってな
「ふ…ふふ…」おたべちゃんみたいに頭を振って笑ったかと思ったら…、
「ねぇ、私を、買ってくれない?」俺に目線を合わせて、じ…っと見た
- 慣れるもんじゃないのよ
「“…もう慣れたと思ったわ”」
カツンッ…、煙管の柄を灰皿に打ちつけ、火種を出した
- 捕まっちゃった…
「…これ」新調した巴型の、
薙刀…
「水神舞でも、お見舞いしろ」
正気なの?頼朝を敵に回して、太刀打ちできるわけ…ッ、
「女たちを連れて…お前は、生きろ」
彼と別れて、薙刀をお守りに逃げた
- 俺を、捨てるの?
「ダメだ」
輝にぃ…俺が嫌いになったの?
「違う」
嫌いになったから、捨てるんだ
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